不動産購入時に、「つなぎ融資」という言葉を聞くことがあります。
しかし具体的にどういった制度で、どんなケースで利用できるのかを知っている人は多くないようです。
そこで今回の記事では、つなぎ融資とは何なのか、利用時の注意点もあわせ、仕組みも含めて解説していきます。
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まずは、つなぎ融資がどういった制度なのかを説明します。
つなぎ融資とは?
つなぎ融資とは、不動産を購入してから住宅ローンを組めるようになるまでの間利用する融資のことです。
住宅ローンは住宅の購入に際して利用するものなので、不動産購入といっても家がまだない状態では融資してもらえません。
分譲マンションや建売住宅など、すでに物件があれば問題ありませんが、まだ住戸が完成していなければ、住宅ローンは利用できないのです。
しかしそれでは、たとえば土地を購入してから家を建てたい場合に困ります。
そういったときに利用するのが、「つなぎ融資」です。
つなぎ融資の仕組みとは
不動産の購入でつなぎ融資を使うときには、住宅ローンが適用されるまでは利息だけを払うのが一般的です。
このパターンでは家が完成し、引き渡されるときに住宅ローンで完済します。
金融機関によっては、利息と元金を住宅ローンが実行される際に一括で返済するパターンもあります。
また、住宅ローンと比較すると金利がやや高めであることもつなぎ融資の特徴です。
住宅ローンとは別のものになるため、事務手数料なども別途必要になるのが一般的です。
不動産購入時につなぎ融資を申し込むときの必要書類
不動産購入時につなぎ融資利用時に、必要となる書類を説明します。
●土地の不動産売買契約書の写し
●土地の重要事項説明書の写し
●工事請負契約書の写し
●建築確認申請書(1面~5面)の写し
●建築確認済み証の写し
●建築確認申請書に添付した配置図・平面図・求積図の写し
●着工検査書類の写し
●中間検査書類の写し
必要になる書類は、何に使うために融資を申し込むのかによっても違います。
たとえば土地を買うためには使わず、着工金の支払いのみに利用するのであれば土地の不動産売買契約書や重要事項説明書の写しは不要です。
必要書類については、問い合わせ時に詳しく確認するようにしてくださいね。
不動産購入時につなぎ融資を使うケースとは
不動産購入時につなぎ融資を使うケースは、以下の3つが考えられます。
●土地の取得費用を支払うケース
●注文住宅を購入し、着工金・中間金・竣工後引き渡し代金が必要なケース
●分譲マンションや建売住宅の引き渡し時にローンが間に合わないケース
それぞれ詳しく解説します。
土地の取得費用を支払うケース
つなぎ融資は、土地の取得費用を支払うケースで利用されることがあります。
「家を購入する」といっても、すでに家があるケースばかりとは限りません。
先に土地を購入してから、あとで家を建てることもあるでしょう。
そういったケースでは、先に土地代金を払わなければなりません。
土地代金を払うだけの自己資金があれば問題ありませんが、そうでなければ住宅が建つまではつなぎ融資を利用できます。
注文住宅を購入し着工金・中間金・竣工後引き渡し代金が必要なケース
注文住宅で家を建てるときには、家の完成までに複数回に分けて支払いを実行するのが一般的です。
たとえば着工するときに3分の1を払い、棟上げ時にさらに3分の1、引き渡すときに残りを全額支払うといったケースが見られます。
しかし住宅ローンは家の現物がなければ借りられません。
そのためつなぎ融資を利用して、費用の支払いに充てるのです。
分譲マンションや建売住宅の引き渡し時にローンの実行が間に合わないケース
購入する住宅がすでにあっても、住宅ローンの実行が間に合わないこともあります。
住宅ローンを申し込んではいるものの、書類の不備があった、出すタイミングが遅かったなどで引き渡しに間に合わないといったケースです。
そういったときにも、つなぎ融資を利用できます。
不動産購入時につなぎ融資を受けるときの注意点
最後に、不動産購入時につなぎ融資を受ける場合の注意点を解説していきます。
金利が高めになる
不動産購入時に使えるつなぎ融資は、通常の住宅ローンと比較すると金利が高めに設定されていることが最初の注意点です。
金利と借入期間から、最終的にどの程度の利息額が発生するかを計算しておくようにしましょう。
どの銀行を使うかによっても金利が異なるため、複数の金融機関を比較することも大切です。
また、つなぎ融資を申し込むときには以下のような諸費用もかかります。
●印紙代
●事務手数料
●住宅融資保険料
債務者の債務不履行に備えるための保険加入が必要なケースがあります。
●団体信用生命保険料
つなぎ融資借入期間中に、債務者が死亡するなど万一のケースに備えるための保険です。
金融機関によっては、加入を義務づけているところがあります。
金融機関が負担するケースも見られます。
金利と諸費用のトータルで最終的な借入先を選びましょう。
すべての金融機関で利用できるわけではない
つなぎ融資については、利用できない金融機関があることが2つ目の注意点です。
住宅ローンを扱っていない金融機関は少ないですが、つなぎ融資を行うところはそれほど多くありません。
つなぎ融資を使う可能性があるなら、はじめからサービスを提供しているかを調べることが大切です。
限度額や回数が決められている
つなぎ融資については、「利用限度額最大○万円」「住宅ローンと同額まで」など、上限が定められているケースがほとんどです。
いくらまでの融資を受けられるのか、あらかじめ確認が必要です。
また、つなぎ融資は利用できる回数も決まっています。
そのため工事が遅れたり想定外に工事費がかさんでしまったりした場合でも、上限に達していたら追加融資を受けられないこともあります。
借入先を決めるときには、融資条件が柔軟な金融機関と契約しておくと安心です。
単体では使えない
つなぎ融資は住宅が完成し、引き渡し時に住宅ローンが実行されると同時に完済します。
そのため基本的に住宅ローンの承認を得られていることが前提となっていて、単体での利用はできません。
つなぎ融資は住宅ローンとあわせて同じ金融機関で申し込むのが一般的ですが、つなぎ融資だけをサポートするノンバンクもあります。
住宅の完成が遅れた場合には支払い利息が増える
つなぎ融資は住宅の完成時に、住宅ローンの実行と同時に完済するため、住宅が完成するまで融資が続きます。
注文住宅の場合、建築中の天候や資材の調達の都合で工期が遅れることは珍しくありません。
多少の遅れなら大きな影響はありませんが、大幅に遅れたときには想定よりも利息の支払いがふくらむことがあります。
場合によっては、事務手数料が再度かかってしまうこともあるようです。
さらには「1年以内に住宅が完成すること」といったように、借り入れ期限が設定されるケースもあります。
工事期間が延びそうなときには、契約内容を確認するようにしましょう。
まとめ
つなぎ融資の特徴や、受けられるケースと利用時の注意点などを紹介してきました。
金利が高めになるといった注意点がありますが、不動産購入時住宅ローンを利用できるようになるまでに資金が不足している場合には、便利に利用できる制度です。
注文住宅を建てる際や土地を先に購入してから家を建てるときには、利用を検討するといいでしょう。
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